時代の流れと共に、豊かで快適な世の中になりました。
家も例外ではありませんが、今回は、そこに一石を投じるお話です。
先日仕事である新興住宅地をまわっていました。そこは25年くらい前までは、高校が建っていましたが、周りは何もない原野でした。
その高校は生徒数の減少により、閉校になりましたが、その跡地が売りに出されますと、あれよあれよという間に更地になり、周囲の原野もまとめて区画整理が行われ、50数件の分譲宅地になりました。
しかも今ではほぼ完売して、一つの街を形成しています。
かつて高校が建っていたところには、昔ながらのコンクリートブロックを組んだ頑丈な土留めがそのまま残り、その上に建っている家もあります。
正確なことはよくわかりませんが、おそらく今から50年くらい前に作られた土留めだと思いますが、ひび割れなどもなく、がっしりしています。
一方最近のコンクリートだけで固めた土留めは、そこの地盤にもよりますが、年数の割にはひび割れたり傾いたりしているものを見かけます。
もちろん高校規模の建物の土留めとは一概に比較はできませんので、古い住宅街にある同じようなブロックの土留めを見てみましたが、やはりひび割れもなく、しっかりしたものでした。
もちろんブロックの土留めを選択することも可能なのだとは思いますが、住宅自体が耐震性や断熱性が進化して、建設費が上がっていますので、トータルで考えると予算などの条件では難しいのかも知れません。
昔、高校時代の担任の先生が「1年生の時に基礎的な学習を疎かにすると、その先の学習は積み上がっていかない。基礎固めが大切だ。」とよく言っていました。
コンクリートだけの土留めを否定するわけではありませんし、限られた予算の中で家を建てなければならないのですが「家の基礎の重要性をもっと考えるべきなのではないか?」と思ってしまいました。