今回は、テーマをグッと絞って「窓と断熱効果」のお話です。
自分の家を建てる際、ハウジングセンターのモデルハウスやオープンハウスを何軒も見に行きました。
その中で、窓の存在については、ハウスメーカーによっては、両極端の意見がありました。
「家の暖かさは、窓から一番逃げて行くので、窓は少なく、小さい方がいい」というメーカーと、「今の時代、サッシは二重三重になっていたり、ガラス自体が複層ガラスなので、特に陽当たりの良い面は、大きめの窓の方が暖かい」というメーカーがありました。
色々考えて、気に入って選んだ土地が、人通りが多い道路に面していることや、選んだ建設会社の推す、ヨーロッパ風のデザインが気に入ったので、小さめの窓の家にしました。
実際に住んでみますと、夏の暑い日でもそれほど暑さを感じない反面、冬場は陽射しが強い日でも、室温はあまり上がらず、寒く感じるくらいです。
住宅メーカーの宣伝文句に「夏涼しく、冬暖かい」というものをよく目にします。
確かに窓や壁、屋根に至るまで、断熱性を高めればそうなりそうな気がしますが、夏の暑い日の熱を遮断すれば、冬の陽射しの熱も入って来ないような気がします。もちろん冬の冷気を遮断するという効果の方が大切なのかも知れませんが…
それを実感したのが、我が家より20年以上も前に建てられた、親族の家を訪れた時です。
リビングの南の面と西の面に、大きな窓が3ヶ所あります。年に数回ほど訪問するのですが、冬場外がかなり寒い日でも、晴れた日ならば、日中は暖房がほとんど要らないという話でした。それどころか、真冬でも暑くて、少し窓を開ける日もあるそうです。
ただここ数年の猛暑で、夏の暑さがこたえるので、昼間からカーテンを閉めて、エアコンを使う日があるとも言っていました。
これほど日本中暑い日が続くことは想定外だったと思いますが、一年のうち、必ず寒くなる日が来るのであれば、「陽当たりの良い面は、太陽の光が入る大きめの窓があった方が、省エネルギーという観点からも、良かったのかなぁ?」と思うことがあります。