rriders’s blog

ネットや現地訪問など、気になった不動産を独自の視点で追いかけること足かけ20年になります。

素人不動産マニアの独り言②

 今から10年以上前、父が他界したことを機に、実家を売却することになりました。

 退職後は、好きな木々に囲まれて過ごすことが夢だった父は、広い庭に様々な木を植えて、四季の移ろいを楽しんでいました。

 築30年にも満たない上に、内装も木をふんだんに使ったこだわりの家でしたが、中心街から離れていたことと、父が集めた木々があまりに大きくなり過ぎたことで、庭木に全く趣味のない現代の人たちには関心を持ってもらえず、売れるまでに時間がかかりました。

 結局、親戚が建設業を営んでいるという方が購入しました。

 数ヶ月ほどして、実家の様子を見に行くと庭木は半分以上撤去されており、3台分の駐車場になっていました。建設業を営む親戚の方が、重機を使って処分したのでしょう。

 時々インターネットで売り家を検索することがあるのですが、立派な木々が植えられたり、立派な庭石が置かれた家は、なかなか売れにくいように思います。

 知り合いに、相続した実家を解体し、家を新築した人がいましたが、巨大な庭木の処理だけで、数十万円以上かかったそうです。

 「木々が植えられた広い庭」がマイホームの条件の一つだったのは、もうすでに昔のことなのかも知れません。

 今の人たちが求めているのは、庭ではないからでしょう…                        つづく